家族に説明しやすくなる!障害年金の「伝え方」テンプレート付き解説

障害年金の制度は、支援を必要とする患者さんにとって非常に重要な生活の支えです。しかし、その制度は複雑であり、申請には多くの書類や手続きが伴います。そこで欠かせないのが、患者本人だけでなく「家族の理解と協力」です。

本記事では、医療ソーシャルワーカー(MSW)や相談支援専門員など、対人支援職の方が「ご家族に障害年金をわかりやすく説明する」ためのポイントを、実用的なテンプレート付きで解説します。

まずは制度の基本をやさしく伝える

障害年金という言葉にピンとこないご家族も少なくありません。まずは制度の概要から、噛み砕いて説明することが大切です。以下のように話すと、イメージしやすくなります。

「障害年金というのは、病気やけがで働くのが難しくなったり、日常生活に困ることが増えてしまったときに、国から支給される年金です。年を取ってからもらう年金とは違って、“今、困っている人を支える”ための仕組みなんです。」

ここで、「自分たちは対象外なのでは?」と感じる家族もいるため、「障害等級や病名で一律に判断されるのではなく、“日常生活にどれくらい支障があるか”が重視されます」と付け加えることで、申請のハードルが少し下がります。

なぜ今、障害年金が必要なのかを家族に説明する

制度の概要が伝わったら、次に大切なのは「なぜ申請が必要なのか」を明確にすることです。

「現在、○○さん(患者)は病気の影響で、働くことが難しくなっています。通院や治療、生活の中でもサポートが必要な場面が多くなっています。障害年金を受け取ることで、経済的な不安を少しでも軽くして、治療や療養に専念できるようになります。」

このように伝えると、申請が“特別なこと”ではなく“必要な支援”であると家族に理解してもらいやすくなります。

申請の手続きと家族にお願いしたいことを具体的に伝える

次に、申請に必要なプロセスや書類について説明します。

「障害年金の申請には、医師の診断書やこれまでの病歴・就労状況などを記録した書類が必要です。生活でどんなことが困っているのか、どんなふうにサポートしているのかなど、細かい情報を整理する必要があります。」

このとき、家族に「何をしてほしいか」を具体的に伝えることが大切です。

「たとえば、普段の生活で○○さんがどんなことに困っているか、思い出せる範囲で一緒に振り返ってもらえますか?」「以前の就労状況や支援の経緯など、覚えていることがあれば教えてください。」

情報の整理や過去の振り返りは、患者本人が語れない部分を補完するためにも、家族の協力が不可欠です。

伝えるのが難しいと感じたら、社労士への相談を提案する

家族の中には「制度が難しそう」「自分たちに関係あるのかわからない」と不安を感じる方もいます。そういった時には、無理に一人で説明しきろうとせず、専門家の力を借りる選択肢も示しましょう。

「障害年金には社会保険労務士(社労士)という専門家がいて、申請書類の作成や制度の詳しい説明をしてくれます。私たちでは判断が難しい部分もあるので、必要であれば社労士さんと一緒に進めることもできます。」

このように案内することで、家族も「きちんとサポートがある」と安心できます。

家族の不安をやわらげる言葉がけも忘れずに

制度の話だけでなく、「私たちが一緒にサポートします」「わからないところがあれば、一緒に確認していきましょう」といった声かけは、家族の気持ちを軽くします。

支援者が冷静に丁寧に話すことで、「難しそう」「面倒そう」という家族の壁を崩しやすくなります。

実践で使える!説明テンプレート例

以下は、実際にご家族に障害年金について説明する際の話し方の一例です。参考にアレンジしてご活用ください。

「障害年金は、病気やけがで生活や仕事が難しくなった人を支える制度です。○○さんの場合も、治療や生活の負担が増えている今、この制度を使うことで経済的にも少し安心できるようになります。

申請には、医師の診断書やこれまでの病歴・就労状況などが必要です。その情報を正確にまとめるために、ご家族の方の協力がとても大切です。

手続きは少し複雑なので、必要に応じて障害年金の専門家(社労士)に相談することもできます。わからないことがあれば、遠慮なく聞いてください。一緒に進めていきましょう。」

まとめ:家族への説明は「わかりやすさ」と「安心感」がカギ

障害年金の申請は、患者本人にとって大きな支えになります。しかし、その申請をスムーズに進めるには、家族の理解と協力が欠かせません。ソーシャルワーカーとして制度の仕組みをわかりやすく伝え、同時に「一緒に支えていきます」という安心感を届けることが、家族の信頼を得る近道です。

必要に応じて社労士など専門家の力を借りながら、チームで支援を進めていく姿勢が大切です。

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当事務所に依頼するメリット

障害年金はご自身で申請することができます。
ご自身で障害年金を申請する場合は多くのハードルがあります。

なぜ当事務所に依頼した方がいいのか依頼するメリットについて解説します。

医療ソーシャルワーカーが障害年金に取り組む難しさ

医療ソーシャルワーカーの皆様は、日々、お忙しい中、患者様の悩みや相談に乗られていることと思います。しかも、悩みや相談を持ちかけてくる患者様を取り巻く環境は複雑で、家族関係、経済状態に問題を抱えていることが多く、解決は一筋縄ではいかないことが多いと思います。

我々が専門としている障害年金に関する相談も、まずは身近にいるソーシャルワーカーの皆様が受けることも多いかもしれません。

しかし、障害年金に関する相談には専門的知識が必要不可欠です。
保険料の納付要件などを確認し、正確に相談に乗るためには、時間もかかります。

私自身、ソーシャルワーカーの方が、上辺の知識だけで相談に答えてしまい、受給可能性がある患者様に間違った知識を持たせしまい「自分は障害年金がもらえるとは思わなかった」という相談も、残念ながら多く受けてきました。

社会保険制度が複雑化する現代において、医療ソーシャルワーカーの皆様が患者様のすべてを解決することは難しいのが現実ではないでしょうか。

社会保険制度の一つである障害年金に関するご相談も、必要な情報を提供し、我々のような障害年金の請求を数多くしている社会保険労務士を紹介するといった援助によって、患者様の悩みに解決の道筋をつける事ができると思います。

医療ソーシャルワーカーの皆様に「勉強会」をしております!

ソーシャルワーカーの皆様が障害年金のことを調べていて、一番苦労するのは「専門用語」だと思います。単に難しい言葉が使われているというだけではなく、よく知っている言葉なのに、それが意味することが異なっている場合があります。

障害年金のご相談を、日々お客様からお受けしている中で下記についてのご質問を多くお受けします。

初診日
障害認定日
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ソーシャルワーカーの皆様に障害年金のことをもっと知ってもらおうと思い勉強会も開催しています。
もしソーシャルワーカー向けに勉強会を開催してほしいと思われている病院関係者の方はご連絡ください。

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